昨日はテレビで、宮崎駿の「風たちぬ」
の制作現場についての放送があった。
前々から、楽しみにしていたので、
じっくり見てみた。
ある程度の原作があれば、
それをイメージ化するというのが
映画の役割なのかもしれない。
しかしながら、何の原作もない、
いわばゼロのところから出発して
作品を作っていくことは、
実は非常に大変なんだなあと
いうことを思い知ることができた。
もちろん、作品のモチーフは
実在した人物をテーマにしたものであるが、
そこからは、空想の世界である。
思えば、宮崎駿はすべて
頭の中で描いた世界を
アニメという形で表現しているわけで、
これは独自の世界観というものの
芸術表現なんだろうと思う。
小説を読んでいても、
よく頭の中に描写をイメージするというのは
あるけれども、つまり宮崎駿は
アニメという形で、それをアウトプットできる
素晴らしい才能を兼ね備えている。
もちろん、歌手やスポーツ選手など、
いろんな表現手段があるわけであるが・・・
最近、ハリウッド映画などもそうであるが、
だいたいはビジネスのための手段であって、
作品の作りこみというのに、感動させられるものが少ない。
ＣＧやコンピューターで合成される作品が
大半であるが、やはり人の手による作業の
緻密さに比べたら、それこそ薄っぺらいものである。
日本が誇る、貴重な宮崎アニメ
今後の後継者が引き継いでくれることを
期待している。
