いわゆる金の貯金ではなく
筋肉のことである。
40代半ばにして、このことの
重要性を実感するようになった。
これからの高齢化社会では、
ますます年寄りが増えていくが、
アルツハイマーや動けない介護の老人の大半が
筋力が不足していると言うことだ。
生活習慣が便利になるにつれて、
筋力を使うことを、だんだん
しなくなってきた。
典型的な例をあげれば例えばスマートフォン
かつては誰かに伝言を伝えるために、
人は筆を取り、走り、話して伝えるものだった。
電話でさえダイヤルを回すか、プッシュしなければ、つながらなかったものだ。
それが今はどうだろう？
タッチパネルを押せば、
つながるのである。
もしくは、口頭で名前を言えば
伝わるのだ。
このような便利なものが、
今の若者の生活時間を支配し、
人はどんどん体を動かさなくなっていく
生活に進んでいる。
山で木を切り、斧でマキを割り、
木を擦って火種を起こし、
息を拭いて火を付ける。
そうしなければ昔は飯も食えなかったのである。
それが今はどうだろう？
電気とガスを使うとものの見事に
火が灯り、料理はできて
風呂に入れる。
そうやって便利なものに頼る一方で、
失われてきたものが筋肉を使う機会である。
生物というのは不思議なもので、
使わなくなった機能は
どんどん退化するのである。
これを人類の進化と考える人もいるが、
おそらくエネルギー依存社会が壊れたとき、
人は化石時代の生活に戻れず、
死に絶えてしまうだろう。
少子高齢化社会も同じことで、
この文明の進化と言うものが
おそらく根元にあるのだろうと思う。
現代社会を支えているものは、
資本主義であり、経済活動なくしては
成り立たないものである。
社会保障のために貯金が大事と思っている、
人は多くいるが、お金というものは所詮
資本主義経済が決める、単なる紙切れである。
本当に大事な事は、自分の人生を、
他人に頼らず最後まで全うすることである。
もっと大きなことを言えば、
人間という生物が、自分の力で、
環境や他の生物に迷惑をかけないように
共存して生きていく、
それが1番重要である。
最終的な結論は貯金よりも、
貯筋が大事で、やはり人は自分が
最後まで動けるように、
自助努力をしなければ、
いけないのである。
サバイバルにおいて、
やはり自分の肉体も
それなりの鍛錬をしておかないと、
耐えられないだろう。
これは自分の今後の大きな
テーマでもある。
